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米中貿易戦争 |
米中貿易戦争により、中国の人民元が売られている。今回のトランプ大統領からの関税の制限には携帯電話などは除かれているが、安い洋服や電気製品などが中心で中国経済にも打撃をあたえることになる。そのため人民元が売られているが、当局も承認しているため、今後も売られる可能性がある。 そもそも人民元が安くなると、関税がかけられても、その損益が少なくなるためである。
人民元が下がり続けると日本への訪日観光客が減少する懸念がある。日本での買い物が安く感じられなくなるためである。
貿易関税の面だけでは中国は負けてしまうため、EUと組んでトランプ大統領と対策を出すか、外貨準備高売却などの対策をとるだろうが・・・。 11月の大統領選挙後まで続けば、その後は沈静化に向かい落ち着くとは思われるが、それまでは日々目が離せない状況である。
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トランプで中国反ダンピング製品増加&市場経済でなければ人民元国際通貨も問題? |
柏木理佳 メルマガ 11月号
1) 中国を市場経済国に認定しない米国。中国の反ダンピング製品が増加 米国政府は、中国はWTO協定上の「市場経済国」に認定しない方針に決めた。今後は、中国の反ダンピング製品が増加する。 2) 人民元国際通貨の認定外しも?RCEPにより人民元取引圏が拡大するリスク 昨年、人民元は、国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)の構成通貨に加わったが、中国政府の関与のない人民元の自由取引の拡大が条件にあった。RCEPにより金融取引の自由度が低いまま人民元の取引圏が拡大されれば、外交、安全保障、為替リスクも拡大することが懸念されるため、今後はSDR構成通貨メンバーとしての地位も厳しく監査される可能性がある。国際通貨採択後、高値をつかんだから売り逃げようという投資家により人民元安が続いていたところで、トランプ勝利が、さらに下落要因となっている。リーマンショック後の最安値を下回るほど人民元安が進んでいるが、今後も続く恐れがある。
―輸出減少と関税― トランプは「中国製品の関税を引き上げるべき」と指摘しているが、米国は、すでに、中国製品に対して、太陽光発電設備、鉄鋼製品、冷延鋼板などに対して反ダンピング製品(国内企業が損害を被るほど極端に安値で輸入しているなどに、正常な価格に是正する目的で関税を引き上げられる)と指摘、今後も反ダンピング製品が増加、輸出減少が進む。 そうでなくても、中国製品の輸出は減少している。9月の中国輸出は前年同月比で1割減少の約19兆円。6ヶ月連続の減少、2桁減少率は2年半ぶり。特に1-9月で米国向けは8%減少、EU,日本向けの2倍の減少率である。輸入も減少し貿易総額は8%近く減少しているが、輸出の減少に歯止めはかからない。不動産バブルとともに注視する必要がある。
―日本の自動車メーカーへの影響― ・関税なしでメキシコから米国に輸出できたが、北米自由貿易協定が見直されれば、メキシコに工場がある日本車メーカーは打撃を受ける。年間25万台をメキシコ工場で生産しているマツダや、5割をメキシコで生産している日産、トヨタ、ホンダも打撃を受ける。日本の自動車の輸出先は、米国34%、豪州6%、欧州11%(アラブ4%、中国6%、サウジアラビア3%、ロシア5%、カナダ2%)である。米国向けの関税は現在2.5%。カナダでは現在6%あまりの関税だが、税金が低くなっても、実際に日本車の販売が増加するのはだいぶ先のことである。中国主導のRCEPで日本経済の成長とともに日本の役割を強化することも必要であろう。
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中国 全人代 |
メルマガ2016年3月3日、全人代について 中国では3月5日から全人代(日本の国会にあたる)が始まる。今年は第13次5カ年計画の最初のスタートの年である。不安定な世界経済が続く中で、中国経済の動向は海外からも注目されている。即効性のある経済改革はあるのか。今後の中国経済の傾向は全人代で決まる。今年の全人代の概要について、一部、取材された内容などからポイントをまとめた。( 問合せ先:柏木理佳 iwrikaa@d3.dion.ne.jp )
(キーワード:サプライサイドの構造改革、不動産、人民元、株式市場の安定、1億人近くの出稼ぎ労働者の都市部での戸籍獲得)⇒バブル崩壊と反政府デモを意識した経済改革)
<景気回復の為の即効性はあるのか?> Q経済崩壊の決定的要因になる不動産価格の急落、在庫は減るのか? 融資の審査が緩く、急激にマンションの建築を続けた結果、都市部の15%の居住用マンションが空室という実態に陥った(2013年)。中国の場合、一棟のマンションうち居住者が1割もいないという物件が多い。投資用マンションを2件以上保有している人が2割近く存在するが購入した部屋を貸せないためにローンだけを支払っている。 A(住宅取得促進政策が裏目に、急騰する結果に) そこで、在庫を減らすため住宅取得促進政策などを実施。都市部の高級住宅の在庫数は減少している代わりに、現在、都市部の不動産価格は高騰、地方では下落するという適性価格とはかけはなれた事態に陥っている。2015年末は中国の不動産価格は152兆円で昨年比14%増加した。深セン市の1月の住宅価格は前年同月比で75%上昇した。投資家は株式市場から都市部の高級住宅等へ資金を移動させており、都市部の上昇はしばらく続くと予想されている。 A(出稼ぎ労働者の都市化による消費は期待できない) 全人代の要綱では、2020年までに出稼ぎ労働者の半数の1億人が都市部で戸籍を登録できる制度を実施するとしている。現在は、都市部の7億人の人口うち、戸籍がある人は半数以下である。また、出稼ぎ労働者には、起業させ不動産の購入を促進としている。しかし、出稼ぎ労働者がすぐに高額な不動産を購入できるとは限らない。都市部の不動産物件の在庫が解消するには、5年以上の時間がかかると現地アナリストは分析している。暴落を懸念する投資家に対して「暴落も急騰もない」と政府はコメントしているが、不均等な不動産価格と需要と供給のアンバランスが続くと、借金を返済できない人が増える。
<制度による腐敗撲滅、「虎」や「ハエ」の撲滅にどんな動きが?> Q 規制強化は反政府デモ抑制効果があるか? 昨年から、不祥事企業においても収賄等への取り締まりが強化されている。上場会社を監督する証券監督管理委員会は不正企業の銀行口座を凍結できる等、権限が強くなり、また、取締役研修では名刺交換や2人以上の交流会など収賄、反政府デモにつながりそうな行為に対して細かく禁止事項を設定した。それにより2014年の不祥事企業件数は前年比で半減している。汚職が減れば環境対策、公平によりデモ抑制にもつながる。今後も収賄等への取り締まりは厳しくなり国有企業の取締役が拘束されるケースも増えると思われる。 A(災害保険制度の構築により社会保障を充実させる) さらに、全人代では、巨大災害に対して政府による災害保険制度を構築するとし、最近の災害時の政府の批判を減らそうとしている。20世紀の中国における地震の死者数は世界の半数、台風の死者数は毎年400人余りも存在する。自然災害と人工災害は今後も増え、その度に反政府者が増加するといえる。
Q株式市場、人民元レートは安定するのか? A(管理体制を強化させ安定させる) 全人代では、健全な株式市場と人民元の安定を促すとしている。人民元レートにおいては、市場化されたメカニズムを整備し、安定を維持するとし、また、株式・債券の発行、取引制度の改革を推進し、直接金融のウエイトを高めてレバレッジ率を引き下げるとしている。金融業全てをカバーするデーター収集を通じて、金融の管理を強化、安定を擁護。インターネット金融を発展させるとしている。 従って、政府による急激な株価下落、人民元安のコントロールは続くといえる。外貨準備高のドルを売却する行為は、ある程度まで続くであろう。
全人代では、さらに党大会で掲げた2025年メイドインチャイナ:(2020年までにロボットなど高度な技術の中国製品を増やし、製造強国になる)、インターネット+(インターネット金融、インターネット市場の拡大)などを掲げている。2020年までに、投資型の構造から国内消費を中心とした構造改革に移行させ、経済効果として結果を出すとしている。
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電力自由化、旧正月の爆買い |
電力自由化、旧正月の中国人観光客の爆買いについて TBSラジオ、FM東京などで取材されました。 詳しくはHP「最近の言論」にアップしました。
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尖閣諸島問題で日本政府がするべきこと |
尖閣諸島問題においては、両国が意見をひかない。
日本政府が今すぐするべきことは、
独自で海底にはどれくらいの資源があるのかを調査すること。 (できれば資源の共同開発がベストだが)
実際にはどれくらいあるのかを明確にする前に、 推定、予測だけで税金から高額な資金で買い取っている。 (機密から10億別で渡すとの話も・・)
5億円の資源しか眠っていないという過去の調査もある。 もしも、資源がさほどないのなら、両国は領土問題として相手にしなくなる。
資源開発は別な権利が発生するが、 国有化という言葉は挑発的だし、もっとうまい説明はできなかったのか、 そのそも国有化より本来は共同資源調査が先だったのではないか。
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